握りずし踊り

高級な寿司の定義というと、その1つは、ネタが直前まで生きてるところでしょうか。以前行ったことのある寿司屋では、カウンターに小さな生簀があり、クルマエビが数匹泳いでいました。「踊りで」というと、生簀に手を突っ込んで、エビをがっと捕まえ、簡単に洗ったらまな板の上へ直行。

手際よくさばいたら、まずは握り寿司の「踊り」が出てきます。しっぽがついたエビの握り寿司。しっぽは時折、ぐぐぐっと動きます。透明に近い身を口の中へ入れて歯で噛むと、びちびちびちっとしっぽが震えるのです。まさに、直前まで生きていた証拠。エビの踊り食い、というやつです。

握りを堪能している間に、カウンター内ではエビの頭を炙ってくれます。本当に硬い部分は切りますが、ほとんどがパリパリとせんべい感覚で食べられます。非常に香ばしくて、美味しかったです。値段は一貫2,000円くらいでしたでしょうか。

その店は客の顔をよく覚えていて、以前来た時の話題ともちゃんと一致しているのがすごい。世田谷の高級な寿司店には有能な職人がいて、店の格を上げているのだなと思いました。