身近な食べ物なのに意外と知らない「パンの起源」

そもそも「パン」はどんな食べ物?

毎日食べる人も多いパンは、日本人の食卓になくてはならない存在です。ごはんよりもパンが好きという人も珍しくありません。しかし、そんなパンについて詳しく説明できる人は意外と少ないのではないでしょうか。

パンの定義は「穀物の粉に水、酵母(イースト)、塩などを加えて作った生地を発酵させ、焼くことでできあがる膨化食品」です。加工食品の一つで、米を加熱するだけで食べられるごはんとは大きく異なる食品です。シンプルな食パン、ロールパンなどの他に、甘く味付けした菓子パン、おかずと一緒に食べられる惣菜パンなどがあります。

パンはエジプトで誕生した?

パンの歴史は古く、8000~6000年前の古代メソポタミアまで遡ります。当時、小麦粉を水でこねて焼いたものが食べられており、これがパンの原型とされているのです。より現代の形に近いパンは、約6000年前のエジプトで誕生したといわれています。古代エジプトではそれまで小麦や大麦を石臼で挽いて粉にし、粥にしたり煎餅状に焼いて食べたりしていました。あるとき、焼く前の生地に偶然酵母菌がくっつき発酵、焼いて食べたところ美味しかったことから、発酵パンをつくる技術が発展していったのです。

現存している最古のパンは、紀元前3500年前後のもので、スイスで発掘されました。この世界最古のパンは小麦粉だけで作られ、煎餅の上部が少し膨らんだような形状をしています。現代のパンのように全体がまんべんなくふっくらしてはいませんが、5000年以上も前にパンを焼く技術があったと考えると、パンの歴史の古さに驚かされますね。

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日本にパンが伝わった時期

日本に本格的な西洋風のパンが伝わったのは、1543年です。種子島に漂着したオランダ人によって、鉄砲とともに伝来しました。後にフランシスコ・ザビエルらキリスト教宣教師たちが日本で布教活動をするようになると、パンは「キリストの肉」として広められたのです。

特に、当時南蛮貿易が盛んだった長崎県では、パン作りが盛んに行われるようになります。ただ、この頃の日本のパンは外国人貿易商や宣教師たちが食べるためのもので、一般的な日本人がパンを食べる習慣はまだありませんでした。その後、鎖国と共に、パンは日本から一時姿を消します。しかし1840年のアヘン戦争をきっかけに、兵糧としてパンの便利さが注目され、日本人によるパン作り本格的に始まりました。明治時代には、横浜や神戸などの港町を中心にパン食が広がり、日本全体に広がっていったのです。